カジヒデキ「"15 Short Trousers"15th Anniversary」

カジヒデキの15周年ライブに行ってきた。

http://hidekikaji.net/2011/09/1515-short-trousers15th-annive.php

今となっては渋谷系は大好きなジャンルのひとつなのですが、
ついこないだまではその一部における
ポップ・お洒落感が満載なものが苦手でした。

それこそカジヒデキなんてその象徴みたいなものなので
敬遠していたのですが、
先日行った「ぐるぐる回る」にて
ライブは音源と違ってガレージっぽいサウンド
甘甘な歌詞が載るという形式で
非常に面白く感じ一気に好きになりました。

また、そのときにカジヒデキが履いていた靴が
Dr.Martensのチェリーの10ホールで
ポップな人なのにちょっとガチっぽいマーチンなんだ。。
と意外に感じたのですが、
そのことを頭の片隅に置いてネットでカジ情報をみていたら、
パンク・ハードコア好きの少年だったとかで、
そのへんも面白くて益々興味が湧いたのでした。
music BATON|#070 カジヒデキ|commmons
特集:ネオ・ゴシック対談:カジヒデキ×PLASTICZOOMS - CDJournal CDJ PUSH
プレイリストから新たな音楽を発見する[MUSICSHELF]

今回のライブについては、
SISTER JET⇒OKAMOTOs⇒小西康陽(DJ)⇒カジヒデキ
の流れです。

SISTER JETは見れませんでした。。

OKAMOTOsについてはベースが浜田に似ていて笑いました。さすが。
自分はOKAMOTOsははじめて見たのですが、
音的にはオールドなロックっぽくて聴きやすいし、
楽器やっている人たちがみんなうまくて
ベースとギターがセッションしたりするのは楽しいんだけど、
ヴォーカルが興味ないなーって感じでした。
完全にミックジャガー
とにかくベースがよい。浜田なうえにうまい。

ルースターズの恋をしようよカバーが一番あがった。


小西康陽

音楽とことば あの人はどうやって歌詞を書いているのか (P‐Vine Books)

音楽とことば あの人はどうやって歌詞を書いているのか (P‐Vine Books)

音楽とことばにも書いてありましたが
DJをやるうえでどこから聞いても
この人のDJだなってわかるのが理想
みたいなことが書かれていたのですが、
本当にそうだなーと思いました。

フレンチポップみたいなのもかければ、
ロックもかけるし、パンクもかけるし、
Pizzicatoやフリッパーズもかける


⇒小西ダンスやばい。この人の動き見てるだけで満足する。

自分がいいとも出た時のテレビの音を
サンプリングしていいとものRemixかけたり、
KARAやらおニャン子、ラムのラブソングをかけたり。

⇒大学のゼミで見たのはよい思い出。

自由というかつなぎ方がマニアック。選曲じゃなくてつなぎ方が。

技術的な話だとカットインのやり方が絶妙にうまい。
そこらへんアナログの方が自分の持っていきたい溝に針をぶっこんで
曲を構成するターンテーブリスト的なプレイが出来て
いいのかなーとか思ったり。

あとドラムのないクリスマスソングだったかなんだかに
ファンキーなドラムをきれいに乗っけていて面白かった。

カジヒデキ
素直に面白かった。
カジヒデキのライブは
フルートがいたり、ドラムも加わったりと
毎回バンドの構成が違うのですが、
今回はフルート・ドラム・ギター・ベース
とがっつりそろっていたおかげで
先にも書きましたがガレージっぽさが増して
すごく面白かった。

あと今回ゲストでかせきさいだぁ小山田圭吾も参加!

さいだぁぶるーすのベースがカジヒデキなんだとか。

カジヒデキについては40いくつにもなって、
めちゃくちゃ謙虚で気の小さい性格ってのが面白くて
MCが好きなのだけど
今回はいつもより少なめかつ
あまりテンパってなかったので残念。

先日ラブ人間と対バンしたときは
けっこう頭おかしい感じになってしまってたのに。。

ECD「ECDIARY」

ECDのECDIARYを読んだ。

ECDIARY

ECDIARY

ECD
ECD ベイビーstyle - YouTube
ECD + イルリメ / 俺達に明日は無い(クボタタケシremix) - ニコニコ動画

ECDのはじめて出した本で
日記(2004/2〜2004/5)と短編小説と言う構成。

出版は元ピチカートの小西康陽のreadymade international
ECDとはDIRECT DRIVEのリミックスだったり、
イラクでの自衛隊派遣の反対運動とかで活動してたとか。
小西さん自身、ECDに限らず多方面でリミキサーだったり
プロデューサーとしていろいろ活躍してます。

最近はいいともの曲も小西さん仕様!!!
うれしいけどなぜ!?

Pizzicato Five - 戦争は終わった - YouTube
YouTube
YouTube
I Want You Back [ Readymade 524 Mix ] - Jackson 5 - YouTube
YouTube
YouTube

どちらも自分の好きなものを純粋につめこむような音作りをするので
それもあって通じるのかなと思ったり。

DJも歌謡曲中心のmixしたりしますし。

本の内容的には
反戦だったり反政治だったり、
自分が影響されている思想の本の話しだったり、
世の中のルールや、人への気の遣い方、
音楽、自分のBBSでの2ちゃんねらーとの戦い、
コピーコントロールCD
についてなんかが書かれてます。

自分が読んだECDの本としては一番
アナーキーな感じがしました。

結婚する前だし、
過去の話と違って、
日常生活と隣り合わせの発言である分、
生々しいのかなと思ったり。

印象に残った話しは下記
思った以上に長いです。

2/19
・最近の女性のメイクやヘアスタイルはマネキンみたい
・渋さ知らずのライブで見た南波トモコさんは
黒の下着に男物の白いシャツというファッションで
野性的で素晴らしかった

2/22
人のどんな仕草が不快に感じるかを書いてる。

2/24
・ジャックスの堕天使ロックを久々に聞いての感動
・最近、音楽の聞き方が変わったことについて
<抜粋>
若いころは音楽を全体像の印象としてしかとらえてなかった。
が今は印象派の絵を見て、そのマチエールではなくて、
画家が見ていた実際の風景を見ているように思える、そんな感じ

2/26
・CDの値段の高さについて
・音楽業界にとって売り上げにつながるかではなく、金が動くことが重要。

2/29
・芝居について
狂言は非現実感があって好き
・現代劇は非現実感がないため、舞台と客席とに隔たりをかんじられず、
舞台の人たちが客席の存在を意識しないことに違和感を感じる。

3/7
・文字でのコミュニケーションについて。
<抜粋>
メールでやり取りされる情報にはノイズが無い。
これがすべてを覆い隠してしまう。
女の子たちが絵文字を多用するのはノイズを混入しようとする苦肉の策だろう。

言葉が伝える情報だけではないさまざまな情報が同時に伝わるからこそ、
人と人との会話は成立するのだ。

3/9
・音楽でのつながりについて。
・対バンの相手がよければ知り合いになって繋がっていく<抜粋>
「下北の街の電柱や壁にライブのフライヤーを貼ったりするのは田舎のバンドだけだ。
東京のバンドはそういうことはしない。」
「CDは知り合いに聞いてもらうためだけに作られる」

3/10<抜粋>
"自分にしかできないこと"なんてなくて、
"誰にでもできること"の中から
"自分がやること"を選ぶだけでよいのだ。

皆、同じカメラを持っていてレンズに映る像は同じだ。
どこに焦点を合わせるか、どのアングルで見るか、違いはそこに現れる。

3/13
・モテたいから音楽をやっているわけではない。

3/14
・差別について
Public EnemyEminemの矛盾。
⇒人種差別と闘うといっているのに、同性愛を批判

3/16
・40代にもなるとタメ語で話してくれる人がいない。
・女の子はタメ語話してくれるからうれしい。
・男の子はタメ語話してくれない。

3/26<抜粋>
(BBSの書き込み)
「PRIVATE LESSON 1買えました。家で聞いていたら、仕事から帰ってきた女房に
「何なの!これ気分悪くなるから早く消して!」と猛烈な勢いで怒られました。
そこまで嫌悪感を丸出しにされることもそうそうないので、
ちょっと面白かったです。うちの女房がそこまでの反応を示したのは、
前にテレビで小西康陽さんがギターの弾き語りで自分の歌を歌っているのを
みてた時以来。

感情な位ナマナマしいというところで共通点あり。と解釈しました。」

4/4
・音楽に向かうのと、手品に向かうのとでは、態度が違う。
・ライブは参加型。手品は受け身。

4/17
・流行は先取りするものでなく、みんなでそろって乗っかるものになってしまった。

4/22
・センスについて

4/27
・セッションすることの楽しさ
(ドラムとのセッション)

4/28
・輸入版規制について
・輸入版の重要性
・UKのアーティストはUK盤がオリジナル。
 アメリカのアーティストはアメリカ版がオリジナル。
 オリジナルであることが重要。

5/2
・街中の禁止マークのナンセンスさ。

5/3
シーケンサーより、生のリズムの方が面白い。

5/14<抜粋>
世の中はそんな風にひとりひとりがバラバラでも、
いや、バラバラにされているからこそ、スムースに目的を達成出来るように
なっている。「力を合わせる」なんてことは必要ないのだ。

僕はやはり、そんな風にある目的のためにバラバラにされるのは嫌だ。

5/16
・ナイス・ヴュヴ

Vermilion Sands

5/26
・ケータイについて。
・便利が不信を育てる。

DOUBLE SIDER@渋谷 the room

DOUBLE SIDER@渋谷 the room
に行ってきた。

7inchのレコードを使うという非常にマニアックなイベント。
曲ももちろんレアグルーブなんかになってきます。

レギュラーのクボタタケシ、D.Lに加えて
ゲストはECD

夢のような組み合わせです。

24時ぐらいに到着。
音の源に比べて人が少なかったので若干不安になったり。
踊っている人がいたので一緒に踊ったり。

それぞれについてですが

ECD
謡曲なんかからロック系(パンクやロカビリー的なの)流し始めて
かなり盛り上がってました。
ロックなんかはさすがに立てノリで騒いだり叫んだりしてました。

流れが
謡曲、ロック、reggae、hiphop、歌謡曲・jpopだったんで
自分の歴史みたいな流れなのかなと思ったり。

かなりツボでした。

■D.L
この人の選曲は濃すぎました。
HIPHOPとかSOULとかFUNKとかいろいろ。
とにかく黒くてかっこいいものをって感じでした。
自分の好みと違いますがなんかすごかったです。
後半、疲れちゃって音に酔い始めたり。

クボタタケシ
ラテン、歌謡曲、フォーク(三上寛 夢は夜ひらく)から

ノイズ、パンク、レゲエ、ヒップホップなんかやって

Go Go Round This World! のカバー
(女性がボーカルなんですが誰か知りませんか?)

山下達郎 LOVELAND,ISLAND

とか繋いだり。
かなりツボでした。
他にもいい曲ありましたが
メモから見つからなかったり。。

それぞれ二回まわしたのですが、
気力と足腰が限界だったので帰りました。

重松清 「ど根性でやんス/一人っ子同盟」

yom yom vol.21

yom yom (ヨムヨム) 2011年 07月号 [雑誌]

yom yom (ヨムヨム) 2011年 07月号 [雑誌]

重松清 「ど根性でやんス/一人っ子同盟」
を読んだ。

「ど根性でやんす」
ですが

舞台は70年代の団地。
みなしごで親戚の家をたらいまわしにされていて
狼少年のオサムと
"一人っ子"のノブの二人が主人公。

話の筋としては、
夏休みにこの
オサムとノブが
海にいくことになるのだが、
ノブがオサムの言動によって憂鬱な気分を迎える。
というもの。

話の重さ的には比較的軽いほうかな。
児童が主役なのでいじめなどあるわけでもないし。

ただ、もやもやとした感じはあります。

個人的にはかなり面白かったです。
もやもやとした感じのため、
本当にあれでいいのかな?
といったように考えられるので。



以下ネタばれ




オサムの言動をみていると
嘘吐きで家族(おじいちゃんとおばあちゃん)
の財布から金をがめるという。
明らかに性根が腐っていて屑みたいなやつ
としか思えないことをするのですが
実は本人なりに考えがあってやっているとか。

それは、みなしごの自分にとって、
おばあちゃんの面倒見のよさは酷らしく
家から追い出されるための行いらしいです。


不器用すぎるとは思いますが。。

自分は
他人のために社会的にダメと言われていることを出来るかと
問われると
出来るという自信はないです。
それができるってのはある意味強いなと思います。
でも、ダメなことはダメなので理解はできても、
いまいち肯定ができないので扱いが難しいなと思います。
なんつーか不健全。
不健全さゆえに、
扱いのむずかしさゆえに、
ちょっとずつゆがんでいっちゃうんじゃないかなと思ったりします。

それでいうなら、オサムはまわりが歪んでしまわないように
自分は早く消えてしまおうとしていたりするのかね。


また、家族の脆さなどについても書いていて面白かった。

おさむはみなしごだけど、おじいちゃんおばあちゃんが
預ることで家族ができた。
ノブはお兄ちゃんが亡くなっての一人っ子
ガー子(名前間違ってるかも)は
両親が再婚してできた家庭。
しかし、最後には離婚。

「ナイフ」の短編のひとつ「キャッチボール日和」
にて、
夫婦は離婚・再婚できるが
子供は親を選べない
なんて話があったが

この子供たちも
家庭問題に無力に巻き込まれていき、
その過程で何を感じるんだろうと思えてよかった。

借りたCD

週末はTSUTAYAにCDを借りに行ってきた。

はじめ渋谷のTSUTAYAに行ったのですが、
品ぞろえのすごさに舞い上がってました。

BLACK SMOKER周辺の音源やOlive oilやBAKUのmix、キリコの1st,2ndやら
Dorianの1st、神門の3rd?(栞)や鈴木勲Bandや
その他いろいろ。

ここぞとばかりに借りようとしたのですが、
ここは5枚1000円ではないのでやめました。

今回、どうしても聞きたかったのって
クボタタケシのMIXとECDの持ってない音源でしたので。。

で、今回借りたのは以下。
クボタタケシ/ミックスシーディー
クボタタケシ/NEO CLASSICS 2
ECD/CRYSTAL VOYAGER
ECD/THRILL OF IT ALL
ECD/SEASON OFF
ECD/MASTER
ECDイルリメ2PAC
イルリメイルリメアゴーゴー
イルリメ/www.illreme.com
spdill/HOW TO FEEL THE EMPTY HOURS?
いとうせいこう&POMERANIANS/カザアナ
bonobos/electlyric
YOUR SONG IS GOOD/THE ACTION
・evy/Recitation


クボタタケシ/ミックスシーディー

                                                              • -

邦楽中心のミックス。
先日あった、DOUBLE SIDERとはまた違った感じ。
こっちのが完全に明るい。

オザケンから布施明につなぐっていう
渋谷系⇒歌謡曲の進みや

二階堂和美の関白宣言→今野英明RISINGTONES
fishmans→PEPE CALIFORNIA→キセルでつないでくっていう
かなりツボのミックス。
クボタタケシってほんとfishmans好きだな。
DJやってるとき大体入れてんだもん。

収穫としちゃ

RISINGTONES

※すでに活動中止中ってのが泣ける。

PEPE CALIFORNIA

※PVにバンクシーのグラフィティってのが熱い。
※ミックスで使ってる曲はRAMONSのBOP!!!

の二組をしったこと。

                                                              • -

 
クボタタケシ/NEO CLASSICS 2

                                                              • -

りんご音楽祭のクボタタケシのDJのプレイの感じには
こっちのが近いかな。

ラテン系、レゲエ

的なのをお洒落にまとめてる。

THE BOOM

⇒りんご音楽祭でも使ってたし、
 かなり間違いない一曲なんだろう。

                                                              • -

ECDいろいろ

                                                              • -

一枚の満足度が高いのでゆっくり聞いて行くつもりだったのですが、
やっぱ好きなので早めに聞いて、
聞く時期によっての印象の変化を楽しみたくなったのでレンタル。

また、いるべき場所で制作風景が描かれていたものもあるので、
そこらへんも楽しみ。

                                                              • -

イルリメ

                                                              • -

ECDに合わせて。

                                                              • -

いとうせいこう&POMERANIANS/カザアナ

                                                              • -

かせきさんといとうせいこうのセットってのが最強なので。

                                                              • -

bonobos/electlyric

                                                              • -

TAHNK YOU FOR MUSICを聞きたくて

                                                              • -

YOUR SONG IS GOOD/THE ACTION
■evy/Recitation

                                                              • -

DJ BAKUのミックスの曲が聞きたくて

                                                              • -

植本一子「働けECD」

ECDの奥さんで写真家の植本一子のブログを書籍化した本「働けECD」を読んだ。
働けECD

働けECD わたしの育児混沌記

働けECD わたしの育児混沌記

この本の特徴は、
毎日のお金の支出と日記とが書かれていること。
なので、かなりプライベートなことをかいちゃっています。

ひとつ前に読んだ本がいるべき場所だったので

いるべき場所 (Garageland Jam Books)

いるべき場所 (Garageland Jam Books)

ECD自身にとってのECD
他人から見たECD

というのが見えて面白い。

一子さんはやけのはらのCDのジャケットなんかも撮っています。

内容的には子育てについてが中心となっています。
子供への愛情やECDへの信頼があってこその
母としての不自由さや子育ての難しさが書かれています。

アーティスト同士なのですごく特別なことが書かれているかっていうと、
かなり身近な内容。
ECDは会社員の傍らでアーティストとしても活動しているので
っていうのもありますが。

でも、その苦労したり悩んだり周りの人のおかげで助かった分だけ
人や自分の環境に感謝していることも見えて
この人の人生は楽しそうでいいなと憧れたりします。

家族を大事にしながらも不満も持ってしまうというところに
しんきらりにも似ているなと思いましたが、
旦那への信頼があの本と違ってしっかりとあるので、
こはちょっと違うなと感じました。

しんきらり (やまだ紫選集)

しんきらり (やまだ紫選集)

個人的には、3/31の日記がすごく自分に合っていて面白かったです。
自分はGWに感じましたが。。
震災後に実家に一度退避して、東京へ帰ってきたときのものです。
以下一部抜粋
2011/3/31 : 働けECD

                                                                          • -

今日は石田さんの仕事終わりが22時頃とかなり遅い日なので、いつも通り一人で夕飯と風呂と寝かしつけをしなければならないが、おとといまでの実家での生活と差がありすぎてなかなかしんどい。これまでどうしていたのかが思い出せない。やっと風呂に入れ、実家から持って帰った姪のお下がりのパジャマを娘に着せていると、思い出した様に「おばちゃん」と言う。おばちゃんは私の母のことで、実家が懐かしくなったのか娘と電話をかけてみる。母は私たちがこっちに戻ってから、明らかに口調が優しくなった。「あんたらが帰ってしもうて、家が静かで寂しいよ」と言う。娘達を寝かしつけながら、ふと思った。どうしてこんなに寂しい場所に私はいるのだろう。何だか、自分は東京で一人きりで、友達もおらず、何のためにここにいるのか分からない、ぽっかりとした穴に入ってしまったような錯覚に陥った。実家は楽だ。家族がいて、育児を手伝ってくれる。そんなのは当たり前なのだ。きっと私は今、逃げ出そうとしている。

                                                                          • -

ECD「いるべき場所」

ECDの自伝的というか音楽史な本「いるべき場所」を読んだ。

いるべき場所 (Garageland Jam Books)

いるべき場所 (Garageland Jam Books)

生まれてから2007までの間のECDについての音楽が書かれた本。

パンクロックに夢中になり
劇団員として生活していくうちにラッパーになる
というのが大枠としての流れかな。

アニメの歌
フォーク
ロック
PUNK
NEWWAVE
HIPHOP
日本語ラップ

一つのジャンルを愛するというより、
それらをベースにしながら各時代の新しい音楽をずっと聞き
続けているんだろうなというのが印象。
日本語ラップなんてこの人が一つのフラッグシップですし、
HIPHOP以外のことをやっても結果的には新しいHIPHOPになってしまいますし。

HIPHOPのいいとこってそこなんですけどね。
すべての音楽のいいところをサンプリングして、
自分たちのものにして自分たちの言葉を乗せるという
とこが好きなとこです。

話がそれましたが、
この本は日本のインディーズシーンに興味がある人は
絶対読んだがいいのかなと思います。
じゃがたらやらタコやらフリクション、ガセネタ
タコなんて、この人の持っていたテープをマスタにして
流通しているものがあったりしますのでマニアックな知識をつけたい人は特に。

また、メロコア周辺としてはLOW IQ 01が出てきたり。
クロバットバンチ時代の話なんか出てます。
ECDたちがアルバムに参加。プレミアがついていて手が出ません。)
あと、エアジャムも見に行ってたとか。

あと驚いたことは、小学校のころから何を考えて音楽を聞いていたかや
曲の内容まで細かく覚えているということ。
こういうセンスがある人はDJやトラックメイカーに向いているんだろうなと
思いました。

個人的には86年生まれなので、
ECDHIPHOPへの目覚めが86年ということと、
このときの年齢が今の自分より年上というのを考えて
やりたいことがあるなら遅いも早いもないのかな―
って気がしてきてよかったです。

そして、パンクはダンスミュージックだ
みたいな話が印象に残りました。
(読んでおきながらどこで見かけたか覚えてないのでわかる方教えてください)

ライブにいってモッシュやダイブするのも音楽聞いてないと出来ませんので、
あれがパンクスタイルのダンスなんだろうなと、
クラブでパンクがかかったりすると思います。

そこらへん浅いのですが、
モッシュやダイブ意外に、
パンクにおける踊り方(楽しみ方?)って何があるんですかね。
そこらへんしらべるの